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一週間でアルファブロガーに成り上がる極意

2007/02/27
メディア社会

このタイトルはネタです。

「はてな・マーケティングに淫してみました」(これが本タイトル)

私は2000年から今で言うブログをはじめました。(Web1.0のままで)
あまりに早くイノベーションをとりいれた人は(その性格ごと)社会的孤児になっていくことが多いようですが、まさに私がそのケースで、みんなが数年前ブログを始めたときに、Web2.0の波に乗り遅れてしまいました。仕事のごくついでに書いていたために、ブログ世界の広がりにあまり気がついていなかったのです。(その大失敗のケースが炎上顛末記
はてなについても見たこと読んだことはあっても、自分に関係がない世界のことだと思っていました。それが最近。地デジの記事でホットエントリ入りをしてはてな経由のアクセスが急増しました。それではてなにハテナ?と気がついて味をしめてエントリ入りを意図して書いてみたのが、「頭のいい人が成功できない10の理由」という前回のエントリです。前回は偶然、今回は意図的です。
(ちょっといやらしいので・・・本タイトルもあえて・さらに極端なものにしてみました。これで終わりにします(笑))

 何しろ私の本業はマーケティングなのでブログでもいつもの方法があてはまるか、試してみたかったのです。(今までブログでは読者のことを一切考えておりませんでした)どういう風に考えて書いたのか、広告の方法論を知っていただくためにプロセスを解説してみます。その方式というのは別にたいしたことではありません。ようは「リサーチ&クリエイティブ」ということにつきます。

ターゲット仮説 

その1)はてなユーザーは理系が多い
地デジ以前に、「靖国問題」「戦艦大和問題」など歴史ものを書いたときには反響は少なかったのです。地デジでは思わぬ反響がありました。そしてハテナにブックマークされている他の記事を見ると、ここは「理系の巣窟?」と思うほどに理系っぽい世界が展開しています。これは理系ネタが受けそうな気がします。経済学ネタが受けるのも、経済学は社会科学のなかでほぼ唯一(まああと実験心理学というのもあるけど)数学的な社会理解の方法論だ、ということがあるのでしょう。

その2)はてなユーザーには「頭のいい」人が多い
先日の記事のあとで頭がいいという言葉に語弊があれば、情報処理能力が高い、勤勉、情報感度が高い、向上心がある、などだと思います。でなけば、日々日中ブックマークをしまくるわけがありません。むしろ脅迫観念があるとさえいえるのかもしれません。そしてこれだけネットに接続しているわけですから、現実のリアル社会との接続がどちらかといえば多くない人(しいていえばそこに悩みがある人)、ということが考えられます。

その3)はてなユーザーは相当ミーハーである。
ランキングもの、人が有用だと思うもの、人気ジャンルに弱い。といった日本人一般にあてはまる特徴があるようです。そして自分が支持した意見をより他の人が読むわけですから、ある種知的リーダーシップに自信がある人が多いのではないか、ということが考えられます。

その4)実用度合いが高いもの(tips)が最も支持を集めるが、心を打つもの、同意を獲得できるもの、何度も読み返したくなるもの、激情がわくもの、論争なども人気を集めています。

その5)連続投稿はある程度効果がある
これは生産者側の生産量およびクオリティとの関係がありますが・・・・ランキングされているときに新しいエントリを書いたほうがそりゃ見に来る人が多いわけです。このせいでアルファブロガーたちは日々プレシャーを受けているのではないかと思われます。

さて、ここからはクリエイティブ(発想と制作)です。ふと見ると、
頭のいい人が成功できるかどうかの境目
Life is beautiful: その「頭がいい人は成功して当然」という発想が甘すぎる

というエントリがあります。彼らには失礼ですが、コンスタントにエントリをされる実力があるというわけではなく、たまたま彼らの記事が読者の琴線をうったのでしょう。「頭がいいわりねー」とか「頭がいいということが人生でどう評価されるか」の関心が高いから、こうした記事が上位にランキングされるのです。これらのエントリが評価されるというのは上記仮説が正しいことを示すように思われました。

思いつき
その1) 経済ネタのあと「頭がいい」ネタがはやるのかもしれないな?と。

その2) その際、なるべき読者の琴線に触れつつ、tipsっぽく見え保存価値を高めるために、無理やり10の理由を考えてみよう。なにしろ普通のブロガーがtipsを即製するとしたらlifehack系でないと難しいように思います。(これは秀逸なるエントリを沢山かいている分裂勘違い君劇場さんを参考にしました)正直ちょっと無理があったので7つぐらいにしておけば、よかったかもしれません・・・・・・
(ちなみに、この「分裂勘違い君劇場」と自分をからかって表現する客観化能力というのは通常只者、ではありません)

その3) あとは筆力があるかどうか。その判断は読者にゆだねるしかないですが、幸い私自身が理系から文転してその極地たる電通に20年勤めてきた人生のバックグラウンドがあります。

その4) タイトル 最初「頭がいい人が成功できない10の理由」にしようと思いました。こちらのほうが強いコピーです。しかし考えてみるとこれでは頭がいい人全員が成功できないみたいな、頭がいい人の反感を買って実業に被害がでてしまいそうです。そこで「頭がいいのに成功できない10の理由」に変えました。

私自身は職業人でアルファブロガーを目指す余裕もガッツもありませんが(アルファブロガーがなんでペイするのが理解不能!)、多分アルファブロガーとして成功している人たちのマーケティングも上記に近いのではないか、と想像します。

最後に大事なことを。頭のよさにかかわる論点です。
私は理系から完全に文転しましたが、その間に大きな壁があるとは思っていません。
むしろあるのは、理系にせよ文系にせよ頭のよさというものには、1)分析=analyze(文系の場合批評)と、2)統合= synthesis(文系の場合表現・創作)の2つのフェーズ乃至プロセスがある、ということです。
 となると世の中。

1) 分析が得意で統合ができない(学者系) おそらく硬い
2) 分析は苦手だが統合が好きだ(例えば芸術家) おそらく自由な
3) 分析も統合もできる程度できる。(例えば企業家・研究家)おそらく構築的な
4) 分析も発想・統合も苦手だ。(むしろ肉体労働に向いている)おそらく元気な

この4者がいることになります。アルファブロガーの多くは間違いなく3)かつ、異常にエネルギッシュなタイプだと思います。(池田信夫先生は1)かつスーパーエネルギッシュなのかも)

広告やマーケティングというのもそこまではレベルは高くなくても、(いい加減なレベルで)この)分析と統合あるいは表現を両方同時に行うという作業です。
むしろ発想力のある理系に向いている仕事ではないのか。と思う今日この頃です。

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