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Mファンドの去就 その2

2006/04/06
ライブドア

Mファンドの去就
同じ会社に対して同じ人がコンサルと投資を両方やっている場合

あれほど、週刊誌で踊っていた村上さんが、頭を低くしています。
彼の正論はこのところ聞かれません。
いくつかの与太記事は、村上さんの手仕舞いを示唆しているようです。

日本の資本主義の近代化における村上さんの役割は、大です。
上場会社の配当性向があがった=今日の株高をもたらした要因の1割ぐらいは、彼に帰するのではないでしょうか?
株主主権主義を確立するのに、彼のように怖い株主、正論をいう株主がいなければ、ここまでの加速は進まなかったでしょう。
草食魚を大量に運ぶときに、肉食魚を一匹入れておくと、他の魚が活性化して、生存率ががぜん高くなるそうです。
彼は日本株式市場における「肉食魚」でした。
彼のビジネスモデルは、メディアに出て正論を語ることと、代わりの野蛮な経営者を連れてくる、という二つの恫喝により成り立っていました。
日本の大多数の経営者はサラリーマンの成れの果て、です。
悪く言えば、従業員代表として会社を占有している場合がありました。
彼らはしかし、会社を首になるという恐喝に対して平静ではいられないのです。
このプレッシャーメカニズムにより、村上ファンドはさまざまな形態で収益を上げexitが可能になり、多大な収益をあげる事が可能になりました。

彼自身が経営者になる、ということはありえません。
彼の持つ時空間、組織、そして公平や忍耐などに関する皮膚感覚は、彼を経営者とはなしえないのだと思います。
(投資家が経営者に向かないという一般論はありません。著名な投資家、オマハの賢人と呼ばれる、ウォーレン・バフェット氏は優秀な経営者でもあり、一時ソロモンブラザーズが経営危機に陥ったときに会長を務めました。)

だから、彼には経営を受け持ちえる、既存の経営者を放逐しうる恫喝的な経営者パートナーが必要でした。
それが「ほりえもん」だったのです。
堀江氏の逮捕は、その意味で村上氏にとって大変な痛手であったと思います。
村上氏と組んでいいという野蛮(かつまとも)な経営者は、おそらく出てこないと思います。
(阪神電鉄はおそらく、その足元を見ているのです。)

ビジネスモデルの根本からの変更を迫られたときに、新しいファンドの組成、成長のメカニズム、運用方針を用意できるのだろうか。
私は大いに疑問です。
あまりに成功しすぎたモデルは、成功をなしえた原因そのものにより、結局押しつぶされてしまうことが多いと思います。
あまりに正しすぎる正論は、自己批判を受け付けない体質により、結局悪に染まることが多いとも思います。

ご参考:@bold「ブランドの善悪理論実践編」

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