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ライブドア役員人事の怪

2006/02/12
ライブドア

今回の事件を受けてライブドアの代表権を持った人に熊谷さんという方がいます。
熊谷さんは、これまで最少年役員として長らくライブドアの財務を担当されていた方です。
おそらく、ライブドアマーケティングをめぐる偽計そのほかジェネラルコンサルティングと経営陣との密計・・・海外送金であるとか、投資組合のおどろおどろしい問題(や押収された電子メール)には登場しないという自信があって、今回の人事となったのでしょうが・・・

しかし財務担当である時点で、ライブドアのグループにおける支配的地位を考慮すればグループ財務の重要な責任者でもあります。さらにライブドア本体に、有価証券報告書の虚偽記載などが生じれば、立件や進退は避けられません。
今一番必要なことはライブドアの財務経理に、最も鋭いメスを入れ解剖し、他ステイクホルダーにすべてを見せることだと思います。それも一刻も早く。
それが「これまでの財務担当者が最高意思決定者にある状態」でいかに可能でしょうか。

今回の役員人事を行ったときに、どうして彼に代表権を持たせたのか。
平松さんという非常にまともそうな経歴人品の「表」と、
実態を知る「裏」で経営の危機を乗り切ろうとしたのか。
常識的には現在、経営者間で「暗闘」が行われているのではないかと推測します。
もう一人の、ということは取締役会の決議において、実質意思決定を果たす役員の方はその二人の対立においてどういう立場をとられているのか・・

会社の切り売りを避けたかったのか。
ライブドアにあるキャッシュの散逸を防ぎたいのか。
あるいは捜査情報を取り、ぎりぎりを防ぐために、熊谷さんを皮一枚残したのか。

会社が新生を行うときに、
一般に経営陣というものは一新されなければ意味がありません。
これはカネボウや、西武などをみても同様に思うことです。
今回のような事件の多くは会社内に「公私混同をしながら自己利益を増やすグレーグループ」が存在します。
その温存を図りたい(そして不正という追求から逃れたい)勢力がいるのです。
しかし真っ当な会社更生には少なくとも経営幹部の「一新」は必要不可です。
再び逮捕という事態が起きれば、他の人事まで正統性が失われ、穢れてしまいます。というのも、本来経営者は信頼できる関係でなければいけません。

司法の入る以前に自助・自律ができる経営者チームでなければ、そもそも経営者チームを作る能力すらないとみなされ、まともな仕事もできないと思います。

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Comment

1 - Name: bold : 2006/02/18 23:40

質問がありましたので。

代表取締役は取締役会の決議で、取締役の中から選出される(362条2項3号、取締役会設置会社以外の場合は349条3項)。代表取締役は複数いてもよい。

取締役会はいつでも代表取締役を解任できる(362条2項3号)。また、取締役の地位を失うと、当然代表取締役の地位も失う。

したがって熊谷氏が代表権をもっているのは、本人以外の二人の取締役のうち、最低一名の支持がある場合、ということになります。


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