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企業内改革のイノベーション理論

2002/03/25
ビジネス

三枝匡さんというコンサルタントかつ経営者がいらっしゃいます。
彼はコンサル出身でおそらく初めて日本の東証一部上場企業(ミスミ)の社長になった人ではないでしょうか。日本では一般に経営者とコンサルの間に、欧米にみられるような「プロ経営者共同体」は成立しておりません。経営者は組合委員長の出身者の延長線上にあり、ようするに会社組織共同体が骨の髄まで染み付いているのが、日本企業の大半です。ミスミは田口さんという、日本の今日の経営者の中での合理経営者の筆頭の人物に引きいられ、次代の経営者を選ぶ際に、超合理的な選択をされました。田口さんに一度お会いした時に私は強い印象を受けました。「田口さん、その合理主義はどこから来るのですか。」僕の質問に田口さんは、「顧客優先で仕事をすると自然とそうなるはずです。」と自然な口調でおっしゃるのです。まったくそのとおりです。
しかし多くの日本のローカル企業はそのロジックを受け入れませんでした。
(それが今日の体たらくです)
 はたして日本でも「プロ経営者共同体」が成立する時代が来るのか。そうではないのか。僕は大いなる関心をもって三枝さんという方を見守りたいと思います。

彼の近著「V字回復の経営」(日本経済新聞社)はとても面白い本です。
企業内改革、ということについて考えさせられます。
僕などは企業内改革を行う能力不足によって、会社を辞めてしまったようなところがあります。それだけ問題意識はあったのですが、自分の人生を組織(電通ですが)の改革に費やすのと、それ以外の人生の可能性を比べて、合理的に他を選んでしまったのです。

彼は社内改革に対する態度を以下のようにタイプ別に分けています。
この分類はロジャースという学者のイノベーション(普及)理論にもとずいていますが、同時に同僚や上司の人物評価、そして自分自身の自己評価の際に使える「優れもの」です。まずはご紹介まで。

A1 過激改革型 過激な改革論者。どの会社にも数人いる。思想的先駆者。しばしば討死。
A2 実力推進型 リスク思考は持っているがバランス型。プレッシャーに強い。
         改革リーダー。
A3 積極行動型 改革リーダーをささえる。将来の改革リーダ予備軍。
A4 積極思索型 思想は改革派。改革の知的発想を豊かにするがリーダーには不向き。
B1 心情賛成型 心情的に改革は正しいと思いつつリスクを避けて様子見。
         否定的言葉により両保険をかけるタイプ。うまくいけば改革派に
B2 中立型   危機感が低く変化願望にかける。お手並み拝見という態度の大衆。
         ただしこの層までまきこまなければ、組織改革にはならない。
B3 心情抵抗型 攻撃的ではないが改革に明快な距離を置く。性格的にごく普通の人。
C1 確信抵抗型 改革を正しくないと断じるばかりか、改革者を個人的に嫌悪するタイプ。
         実は感情のほうが先。強度の面従腹背。陰で噂をばらまいたりする。
C2 過激抵抗型 改革者と表立って対決し、場合によっては組合や法的問題に持ち込む。
         最後は退職ないし係争。
D1 更迭淡々型 過去の自分の責任を認識、淡々と退陣。
D2 更迭抵抗型 更迭に納得せず改革者への抵抗を露にしつつ退陣。
E1 上位関係傍観者 例えば本社管理部門や社内取引、社外の有力者など。改革が苦しい
         場面になると影響力が増す。
E2 完全外野型 組織上の関係はないが過去にその部署にいたことのある社員。同期や友人
         ネットでの傍観者など。噂の媒介役になる。

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