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武士道の世界に行ってしまいました

2000/08/01
人生・本そのほか

これは退社のご相談をしていたときのあるかたとの対話です。

○○様
 ○○様から危険という言葉をいただいて、すっかり考え込んでしまいました。(瞬間的には激烈に反発いたしました)葉隠を読んでみると次のような言葉が出てきます。「御家を一人にて荷ない申し出来申すまでに候。同じ人間に誰に劣り申すべき哉。惣じて、修行は大高慢にてなければ、益に立たず候。」
 「殿の一人被官は我なり。武勇は我一人なり。」「曲ある者こそ頼もしき者なり。」これらの言葉にはまったく今の僕の心境に近いものがあります。

 結局僕は、自分自身のクリエイティビティ、文筆、発想、人を魅了する力、開発した武器の多様さにおいて、現代における個体的戦闘者、つまり自分自身の勇気や技量によってビジネス上の戦いに勝ち残ろうとする孤立した存在となってしまった訳です。(岡康道と少しあい通じるものがあります)
 そこにおける行動原理は、近代以前の「もののふ道」に近く、意地や本望といった事柄であり、それは近代的な会社組織の行動論理、あるいは会社経営が構成員に与える対価(金銭や権力)とはやや相容れないものがあります。
 これは確かにやっかいな、容易ならざる存在であり、僕自身がこれから「俸禄」を頂く会社とどのような契りを結ぶのか、それがだれか領主との個人的な契りに近いものなのかどうか、この心境のままで会社組織を作っていく事が可能なのかどうか、(一個人としてタレント的にやる以外の方法がないのではないか)等の心配が帰来します。
 しかしともかくも私は行動を起こしたわけであり、今この乱れた世にあり、何事か、世を変え歴史を作ろう(といっても当面マーケティング・メディア領域の、ですが)、という決意と血気を抑える事がもはやどうしてもできないのです。
 私は、Hさんのご忠告に従い、自分が社長となり、家内を社長にする奇策を取り下げます。行おうとする事が尋常ならざるときに、会社までが奇を衒ってはうまくいくわけが無い、ということはそのとおりでありました。今後も数多い失敗をすると思いますが、その都度正しく直す柔軟性があれば、かまわない、と割り切っております。(というか割りきらざるをえないのであります)

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