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復活したのか?堀江被告の電子メール

2006/09/04
ライブドア

私は学士会というところにはいっており、(旧帝国六大学卒業)「学士会会報」という雑誌が毎月送られてきます。
難しい記事が多く(人のことは言えないが)、読み飛ばすことが多いのですが、今月は出色の記事が二つあったので、ご紹介したいと思いました。(もうひとつはウナギの出生地(大回遊の謎が去年ついに発見された件)

「最近の経済関係事犯について」という巻頭論文で、著者は元最高検察庁検事、日テレによく出てくる評論家の河上和雄さんです。戦後の経済事犯(法人法、所得税法、相続税法など)、出資法違反や倒産関連、そして政治家や官僚の汚職といった政治犯罪に渡るまで、広く手際よく論じています。

この中で、今日開かれましたライブドア・堀江貴文被告の初公判(堀江前社長が無罪を主張・東京地裁で初公判)にからむ非常に興味深い記述をみつけました。

白眉と思われるいくつかのポイントを書かせていただきます。
「今回の事件はやはり新宿のサーバーを押さえたのがキーだった」
「(これまで)検察の技術屋が行ってやろうとしてもなかなか簡単にできないとなると、その捜索差し押さえを受ける人にやってもらう。これでは簡単に証拠を消すことも可能だし、そこでいろんな操作をやられてしまう可能性がある」
「そこで・・・・・(最近の操作では)、全部もってきてしまう。持っていかれるほうは・・捜索差し押さえの違法性を争うことはできる(が)証拠隠滅の恐れがある場合には、やむを得ず全部持ってきても仕方がないんだといった、一種のお墨付きを与えている」
「これでライブドア内部のいろいろな情報のやりとりを全部復活することは可能になりましたし、実際に堀江氏がどこまで経営面に関与しているかといったことも、ある程度できてきたんじゃないのかと思います。もちろん、公判はこれから始まるわけですから、実際問題として、果たして堀江氏が有罪になるのか、無罪になるのか、これは今の段階では何とも言えません。」(この復活という言葉に一回ライブドア側削除したメール(危険なものと自ら判断)を復活したというリアリティを感じた・・・)
「今の日本の刑事裁判というのは、学士会評議会委員の松尾浩也先生が精密司法とご命名になったように、精密機械のように、大変微に入り細を穿って有罪かどうかを判断するというのが、裁判の実態であります・・・・」

河上氏が検察OBとしてある種の「インサイダー」として踏み込んだ発言のようにも見受けられます。
実際に公判維持のことを考えると、検察側が証拠を全部もっていて、どれを使うのか側からないという状況、しかも被告側が一枚岩でない状況は極めて有利に公判を運べる状況のように思われます。
あるいはそうしたプレッシャーをかけて、被告・弁護士の意思をくじく、そうした意図も、もしかしたらあるのかもしれません。削除された電子メールの文面が、新聞にあれこれでて、なんとなくありそうだなと思えてくる。そうした世論誘導効果も大いにありそうです。
精密司法という日本司法のコンセプト自体がサーバーごと全部差し押さえる。(検察はほぼ「神」に近い)という発想を正当化しているように思います。

公平のため、弁護側が必ずしも同じ証拠を入手できない不公平問題を指摘したサイトがあります。
精密ではあるが正確ではない刑事司法(小倉秀夫弁護士)

さて公判はどうなるのか。
キーポイントは削除したはずのメールが復活しているのか。
あるいはITの専門企業経営者として、それらは二度と復活できないほどに、削除されたのか?
それら事実が公判のいつ出てくるのか?あるいは出てこないのか?ではないかと思います。

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