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「気分一致」 第十二回:縦書きと横書き

2003/09/15
人生・本そのほか
日本語パワーアップサイト ATOK.com
メールマガジン 『日本語のチカラ』 連載
「気分一致」 第十二回 2003/9




 十二回にわたりご愛読ありがとうございました。『気文一致』と題してお送りしてきたこの連載も、今回が最終回となります。

 今、皆さんがコンピュータ上で読んでいる、横書き日本語が確立したのは、江戸の後期。仙台藩の遠藤という俳人が、活字体のオランダ文字を真似た左横書きの版木を作った時だと言われています。さらに横書き日本語が公文書として定式化されたのは昭和36年のこと。これ以降官庁の文書は横書きになりました。

 現在の私たちの生活をみると、メモや手紙など文章の99%は横書きの日本語になってきていますね。同じく漢字圏内の韓国や中国。古文の縦書きイメージが強烈ですが、現実に彼らが現代で書くハングルや中国語のほとんどは横書きのようです。

 日本で縦書きが残っているのは、どこでしょうか。まずは小中学校の国語の授業、新聞、そして大半の書籍、とりわけ小説がそうです。実は漫画もそうですね。書く人と読む人が別の時代の名残、が縦書きなのですね。衰退文字産業といえます。しかし、新しいチャレンジも起こっています。作家水村美苗の「私小説」は伝統的縦書き形式を越え、日本語の中に英語を交えた横書き小説の試みです。

 そして今、メールやチャット、ブログ文化の中で横書き日本語の隆盛はとどまることを知りません。この流れを受けて、小学校の国語、小説、新聞、漫画などの縦書き日本語産業も今後は変わっていかざるを得ないでしょう。

 これまでご愛読いただいたメールマガジン『気文一致』は、メールを媒介にしたコミュニケーションの変化によって、生まれてきた新言葉たちを紹介いたしました。大脳とキーボードが直結した時代、感情と論理、右脳と左脳の新しい結合。手紙、日記というよりもっと端的で直裁な日本語。今、まさに、口語体にとても似た『気文一致』の横書き文体が新しい幕を開こうとしています。これから日本語がどんな変容を見せていくのか、それは私たちのコミュニケーションの形と密接につながったものとして、今後も注目し続けたいと思います。

それではごきげんよう。また、サイトでお会いしましょう。
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