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雑誌はいったんあきらめました。

2000/03/02
人生・本そのほか

退社後すぐのとき、雑誌をつくると言い募りました。会社を辞めた勢いで「万能感」に燃えさかり、
出来ないことはないような気分にあったのです。それが一段落して考え直したときに書いたものです。

S様

その後連絡せず申し訳ない。
あれから様々な人に意見を聞き、ひとたび雑誌発刊をあきらめることにしました。
僕はあのとき何をするかを決めずに会社を辞め、白紙の状態でした。それでおそらく、
若き日にあおぎみた「編集長」に憧れました。
あのころより人もマーケットも全てが一変していることを、よくわかっていませんでした。
さらに、そこに事業欲とこれだけの発言欲の三者がからめば、その分離は難しいものがあります。
家を売るといったのも、今思えば自分も人も撤退不可能に追い込む言い方にしかすぎませんでした。

僕は自分が失敗する可能性がなければ君の会社にも出資をお願いできないと考えていましたが−それは友人としていたって真っ当な考え方だろうとは思いますが−僕の場合,君とはやや違い、事業の失敗はコンサルの可能性を狭め「評論家」としてしか生きられなくなる人生のリスクをもたらします。
また、僕の発言や思考は抽象的であり,例えば僕が「嫉妬」に関心があったとして、仮に編集長をやり、「おい、来月は男の嫉妬、女の嫉妬で行くぞ!」といいつのっても、最後現場は「嫉妬にあう手料理」とか「木戸真子が描く嫉妬の絵」とかの類になったことでしょう。

ようするに私のような全人志向では、今の若い現場がついてくることができるような組織や体質が作られず、すかすかのページができ、売上のプレッシャーにより私は廃人同様になるかもしれません。
(1−2年は持つにしても)
今思うに君が再三いっていたことは、まさしくそのリスクでしたが、ひたすら燃えさかった当時、若干の時間を経て熱を冷まさなければ、冷静な客観視ができませんでした。

ようするに現状における月刊誌という体裁では、僕の上記の混合欲はみたすことはできない(混ざっていること自体がおかしいという意見もあろうが)ということだと思います。
これを仮に満たすには、例えばコンサルとして成功した後「自分のパブリシティとして行い利益事業とはせず、自分が内容についての相当の関与をしたうえで不定期にて、世界3地区で上記を行う」などが考えられます。

いずれにせよご迷惑をおかけしました。今度挨拶に伺うとして、あの時君が相談した人々に対して上記を説明いただきたく、お願い申し上げます。
ではまた近々。

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